蓮の短い書評ブログ

書評を書くブログ。最短で知りたいことがわかる書評を書きます。

『10%消費税が日本経済を破壊する』

今回紹介する書籍『10%消費税が日本経済を破壊する』では、2019年10月1日に予定されている消費増税の影響について、様々なデータを用いて論じている。消費税が日本経済にどんな影響を与えてきたのか、そして10月の消費増税で何が起こるのか、私たちはどうすべきかが分かる内容になっている。

そもそも消費税とは何か?

書籍の内容を紹介する前に「消費税」とは何かについて確認しておくことにする。
国税庁のホームページ(URL:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6101.htm])では、次のような定義がなされている。

消費税は、特定の物品やサービスに課税する個別消費税とは異なり、消費に広く公平に負担を求める間接税です

消費税の課税対象は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡、貸付け及び役務の提供と外国貨物の引取りです(注)。

この消費税は、生産及び流通のそれぞれの段階で、商品や製品などが販売される都度その販売価格に上乗せされてかかりますが、最終的に税を負担するのは消費者となります。

(注) 電気通信回線(インターネット等)を介して、国内の事業者・消費者に対して行われる電子書籍・広告の配信等のサービスの提供(「電気通信利用役務の提供」といいます。)については、これまで、国内の事務所等から行われるもののみ消費税が課税されていましたが、平成27年10月1日以後、国外から行われるものについても、消費税が課税されることとされました。
(国税庁、No.6101 消費税のしくみ、2019年4月20日取得)

消費者として関係してくる特徴は
① 「特定の物品やサービスに課税する個別消費税とは異なり、消費に広く公平に負担を求める間接税」(国税庁)の部分と
② 「生産及び流通のそれぞれの段階で、商品や製品などが販売される都度その販売価格に上乗せされてかかりますが、最終的に税を負担するのは消費者」(国税庁)の二つだ。
②は消費者のみが税負担をしているという意味ではなく、製品の加工・販売を行った企業の分を立て替えて支払っているという意味である。
②については、以下のサイトが図を使ってわかりやすく説明しているので、参考にしてもらいたい。
『TabisLand 消費税のしくみ』https://www.tabisland.ne.jp/explain/shohizei8/shh8_1_2.htm
消費の際必ず負担するこの税金の率が現在の8%から10%に上がるとどうなるかが書籍では示される。

書籍内容

「8%増税」により何が起きたか?

第1章では、2014年4月に行われた5%から8%への消費税率引き上げが、日本での消費活動や日本政府の年間の税収にどのような影響を与えたのかについて論じられている。結論としては8%への消費増税で一世帯あたり年間34万円も貧しくなったというものである。この貧困化現象は世帯だけでなく、中小企業、日本政府にも当てはまる。それにもかかわらず日本の景気が回復したように報じられる理由も示されている。

消費税による日本の衰退

第2章では、消費税が日本を衰退させてきた歴史が分かる章になっている。消費税は1989年に導入され(当時は税率3%)、その後1997年に3%→5%へ、2014年5%→8%に税率の引き上げが行われた。第2章では、日本の経済成長を鈍化させたと考えられる1997年の5%増税についての議論が主である。「5%増税と同時期に起こったアジア通貨危機が経済成長を鈍化させた」や「経済成長しないのは人口減少のせい」のような主張に対する反論もなされている。

「10%増税」では何が起きるか?

第3章では、10%増税による経済への影響が試算されている。増税が予定されている2019年10月は「オリンピック景気の終了」「働き方改革による所得の縮小」など経済成長を止めうる要素がかなり重なっているため、被害は甚大なものになると推定されている。他にも10%という税率の心理的効果についての実験結果が示されている。この心理実験の結論としては「計算しやすい税率だと、購買意欲が下がる」というものであった。

増税を凍結したらすべきこと

第4章では、消費増税の凍結をした後のことが語られる。4章では主に消費税の代替財源と社会保障について論じられている。代替財源について、著者は国債の発行と所得税法人税などの累進性のある税の率を上げることを提案している。また、「借金で国が破綻するから消費増税」といった論についての反論もある。社会保障については過剰な福祉をやめ、適正なレベルでの保障を提案している。

今必要な財政再生作戦「積極財政」

第5章では、著者が考える日本の財政を再建する政策が示される。著者はデフレーションからの脱却こそが財政再建を実現すると主張している。デフレーションというのは、生産物に対して買い手が足りないため、生産物の価格が下がり、生産者の所得も下がる現象である。略して「デフレ」と言われることが多い。
デフレ脱却のためには、格差是正を実現するような税制の導入、内需拡大のための財政出動が求められると著者は述べている。財政出動で投資すべき項目なども示されている。
章の最後では、税率が10%になった後の財政再建政策も示されている。
内閣官房参与として政策に提言をした経験を持つ著者が考える政策はかなり現実味を帯びたものになっている。

私たちは何ができるのか

今回紹介した書籍では「消費税が物価下落の原因のひとつ」であることが示された。「消費増税をすべきではないのでは?」と考えるきっかけとなる書籍である。
書籍内では、グラフが多数用いられ、数字により誰もが同じ情報を受け取ることができるようになっている。データの数値も物価の変動を考慮した「実質」の数値が使われているので信頼に値する。
書籍で述べられた事実を知った上で私たちにできることは、正しい情報を広めることだ。
国民が政治家を選んでいる日本では、正しい情報を持った人々が集まって始めて、正しい政治を行うことができるのだ。
正しい情報を知っている人を増やすことだけが私たちできることなのだ。

正しい外国語の学び方『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』

「英語って結局何を勉強したらいいの?」
こんな疑問を持ったことはないだろうか?
英語の勉強法について書かれた書籍は多数ある。今回紹介する『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』もその一つだ。この書籍の著者は、アメリカのイェール大学の助教授を務めた経験を持っている。この書籍ではイェール大学で行われている語学習得のメソッドを基礎とした言語学習法が紹介される。紹介される学習法を応用することで、英語だけでなく他の言語も習得できるようになる。

イェール大学とは?

イェール大学とは、前述の通りアメリカにある大学である。ハーバードなどとも並ぶほどなので、知っていた方も多いのではないだろうか。著者が言うには、イェール大学では50ほどの言語について教育がなされている。東京外国語大学で教えられている言語が27(日本語は除く)であることからも、イェール大学が言語学習には力を入れていることがわかる。

書籍内容

文庫版

Chapter 1 世界の非ネイティブエリートは英語をどう学んでいるのか?

Chapter 1では、イェール大学に通う生徒たちが語学をどう身に着けているかが示される。
簡単に言うと、動画を見て状況を想像し、その状況にあった単語・文法を当てはめていくという学習方法である。これは日本の学校で行われている単語・文法を暗記してから英文を読む学習法と真逆のものになっている。書籍内では、状況をイメージするだけで良いイェール大学の学習法がより効率的であるとしている。他の国の英語学習の方法を見たことはないので、確かなことは言えないが、単語・文法の暗記から始める学習法が「日本人は英語が苦手」と言われる原因の一つかもしれない。

Chapter 2 世界の非ネイティブエリートがやっている発音習得法

Chapter 2では、発音の習得法が紹介される。
著者は聴く能力や文法のルールと関係している発音を最初に学ぶことが、言語を効率的に学ぶ際に最も効率的だと主張している。
ここでは、発音を良くする方法として、発音記号を覚えること、外国語話者との発声・息継ぎの違いを理解すること、シャドーイングが提案されている。また、方法ごとに著者オススメの書籍も示されている。

Chapter 3 世界の非ネイティブエリートがやっている単語習得法

Chapter 3では、単語習得法が紹介される。原則として単語は「意味」ではなく、「絵」を結びつけて覚えることとなる。ここでも動画による学習が進められている。動画を使うメリットは状況とともに意味を覚えられるため細かい意味の違いもわかるようになると言うものである。また、単語力を高めるもう一つの要素として反応スピードがあげられている。反応スピードを上げるためには、学習する言語に囲まれた環境を作る必要がある。このような環境を作るためにiPhoneなどの言語設定を学んでいる言語にすることが勧められている。
他には、前置詞もイメージで覚えること、語彙数を増やすには「英語以外」を勉強することなどが勧められている。

Chapter 4 世界の非ネイティブエリートがやっている文法習得法

Chapter 4では文法習得法が紹介されている。著者は、文法はわからないところだけを短期集中で学習することを勧めている。また、学習の際は、英語で書かれた参考書を使うことが勧められている。これは、文の構造把握(どの単語が主語で、どの単語が動詞か見分ける作業)をするとき、英語で書かれた文法書だと日本語を介在させず英語のまま文法を理解できるという理由からだ。また日本語で書かれた文法書の中には実際とは違う理屈で英文法を開設しているものもあるが、英語で書かれた文法書にはそのような間違いがない。また、著者による「時制」と「助動詞」の解説がなされている。この開設の際「日本語の英文法所の間違い」について、いくつかの例が挙げている。

Chapter 5 世界の非ネイティブエリートがやっている最強の英語勉強法

Chapter 5では「読む・聞く・書く・話す」の4技能それぞれの勉強法が紹介される。
このChapterでは、音読・シャドーイングによる「話す」の練習がほかの技能よりも重視されている。理由としては、「話す」ことが障壁となってほかの技能の成長を妨げてしまうからということだった。「話す」力を鍛える際も状況に応じた分を暗記しておくなど、状況と結びつけた学習することが推奨されている。「話す」の目標として「自己紹介ができるようになること」が挙げられている。そのほかの技能については、「書く」は細かい違いを気にせず書いてみること、「聞く」は音声を聞くとき台本指なぞりを行うこと、「読む」については英語の本を1冊読んでみることが勧められている。

Chapter 6 世界の非ネイティブエリートは英語を「勉強」しない

Chapter 6では、日本人の英語学習における誤った認識について触れられている。
「英語学習は長時間やるもの」という誤った思考によって、学習自体がつらいことだと感じ、学習しない人もいるだろう。著者は英語学習を期限を区切って短期間で一気に仕上げることができるものであると主張している。また、大人になると新しい言語を覚えるのは難しいという考えも著者は否定している。むしろ大人のほうが文法などを経験から論理的に理解しやすい分、言語を学びやすいと著者は主張している。
他にも言語学習に対する思い込みを書き換えてくれるような話題がいくつか取り上げられている。言語学習への心理的なハードルを下げられるChapterになっている。

『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』は受験・TOEICTOEFL対策に有効か?

英語を勉強する理由として一番多いのが、受験・TOEICTOEFLなど各種試験の対策だろう。ただ、『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』で紹介された学習法は試験に合格する英語を目的としていない。『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』で紹介された学習法はコミュニケーションツールとして言語を使いこなすことが目的とされている。実際著者も試験に出てくる英語は不自然である旨を文中で述べている。したがってこの書籍では試験の対策はできない。試験対策を行いたいのであれば、以前紹介した『最強の勉強法』でTOEFLを目標とした英語勉強法が提示しているので一読してもらいたい。
lotus-hasu.hatenablog.com

『仕事したく「ない」人のための働か「ない」働き方』

「仕事がつらい」

「毎日何をやってるんだろう」

こんなことを考えながら働いている人がある程度いることは事実である。

そんな人に読んでほしいのが今回紹介する書籍『仕事したく「ない」人のための働か「ない」働き方』である。

『仕事したく「ない」人のための働か「ない」働き方』は、仕事というものの考え方を変えてくれる書籍である。

働かない働き方を実現するための17のリストが示されており、この書籍を読むことで「頑張らない働き方」がどういうものかがわかる。

書籍内容

今回は17のリストの内、各パートで重要だと思われる3つについて言及していく。

他のリストの項目については名前だけ記載する。

電子書籍なので、すぐに読めるものとなっている。興味があったら読んでもらいたい。

17のリスト全項目


1、仕事という言葉を使わ「ない」

2、午前中しか仕事し「ない」

3、メールチェックは1日1回しかし「ない」

4、一度だけの問題解決はし「ない」

5、多動力になりすぎ「ない」

6、相手に与え「ない」

7、午前中しか決断し「ない」

8、同じ場所で仕事はし「ない」

9、足りないものを補わ「ない」

10、デバイスの電源をオンにし「ない」

11、アポイントメントを入れすぎ「ない」

12、お金の稼ぎ方を決め「ない」

13、本にあなたの人生を奪われ「ない」

14、呼吸しすぎ「ない」

15、同じ業界の人と付き合いすぎ「ない」

16、イエスもノーも言わ「ない」

17、人への報酬をお金だけにし「ない」

 Part 1 Foundation

4、一度だけの問題解決はし「ない」

一度だけの問題解決とは、問題に対する対処療法のことだ。

問題をとりあえず処理して何もなかったように過ごすことは可能だが、根本の解決には至らない解決法だ。

著者はこのような一時的解決を目指すのではなく、「再度違う視点から解決を試みること」「そもそもなぜその問題が起こったか考えること」を勧めている。

問題解決はスピードが大事といって、自分に降りかかってくる問題をその場しのぎで解決することは、ある意味簡単なことである。そもそもなぜ問題が起きているか考えるのは時間がかかるし、自分の至らなさが見えるので苦痛である。だが、問題が起こるたびに毎回解決策を考えることのほうが長期的にみると時間がかかる。そもそも論で考えることで、解決策を考える必要がなくなるのである。

6、相手に与え「ない」

この項目では「与える」という行為について言及されている。

与えるという行為は一見問題ないように思えるが、著者は次のように述べている。

「与える」という行動は、相手ありきの行為であり、価値観や基準値の違いによってもギャップが生じるのだ。(河本,2018,位置349/1342)

つまり与えているつもりで終わっている人もいるということである。あなたは相手の状態を考えた上で適切に与えられているだろうか。相手のことを日頃から見ているからこそ、特別な時に何かを与えることができるのだ。与えるというのは簡単ではない。だから、無理してまで相手に与えることはやめるべきだ。無理をしてまで与えることを意識する必要はないのだ。

9、足りないものは補わ「ない」

この項目では「平均を目指さない」ということが、推奨されている。

「平均を目指さない」とは周りと比べて足りなくても気にしないということである。自分の周りの人が持っているものは、自分も持っていなければならない。みんながしていることは、自分もしなければならない。このような考えを捨てることが勧められている。

Part 2 Practical

12、お金の稼ぎ方を決めすぎ「ない」

この項目ではお金の稼ぎ方を知ることが勧められている。

お金の稼ぎ方を知ることは、まだ誰も考えたことのないお金の稼ぎ方を思いつくきっかけとなる。「こうしなければダメ」という固定観念を外し、自由にお金の稼ぎ方を考えて欲しい。

 

13、本にあなたの人生を奪われ「ない」

この項目では読書で得た知識を全て使おうとしなくて良いことが示される。

ビジネス書を読むと多くの成功法則が紹介されており、その通りに実践していかないと成功できないという強迫観念にかられることがある。著者はこのような「行為」の提案に警鐘を鳴らしている。

特に目的と行為が一緒に提案されているものは、「やらなければ」という思考に陥りやすい。目的のための行為は多数あり、人によってあっているものが異なる。

今回紹介している書籍も合わない人がいるはずだ。だからこそ世の中にはたくさんの本がある。「一冊自分に合わなかったから自分はダメ」ではなく、どの方法なら目的を達成できるか考えて読書をすることが提示される。

16、イエスもノーも言わ「ない」

この項目では、頼みごとを断る・断らないという視点ではなく、第三の選択肢を探すという視点で考えることが推奨される。

提案を断るのが苦手だからいつも自分を犠牲にしてしまっている人も、自分をいたわるような第三の選択肢を相手に言うことができるようになれば、少しだけ楽になれるはずである。 

類書『多動力』との比較

働き方に言及した書籍に『多動力』がある。

今回紹介した書籍は『多動力』と相反する主張をしている項目もある。リストの『5、多動力になりすぎ「ない」』は顕著な例だろう。この違いにはおそらくビジネスの規模が関係している。

『働か「ない」働き方』では個人が自由に生活できる規模のビジネスを考えている。

一方『多動力』では世の中を変えるようなビジネスをする考えている。

『多動力』で考えられているようなビジネスでは、常に動き続けなければならない。『働か「ない」働き方』で考えられているビジネスではそこまで動き続ける必要はない。

名誉やお金よりも、自由や家族と一緒にいることを重視するなら『働か「ない」働き方』で示された考え方が役にたつだろう。世界を変えたい、世の中を良くしたいと考えている人は『多動力』で紹介されている実践項目を行うことで、ビジネスが拡大していくだろう。

この正反対の性質を持つ二冊にも共通点がある。それは「仕事は辛いものではない」ということである。どちらの書籍もワクワクすることが新しい発想につながることに触れている。ワクワクしないことはできるだけ遠ざける努力をすべきなのである。もう「辛いからお金をもらえる時代」ではないのだから、自分の心のままに様々なビジネスに挑戦してほしい。

財布で節約『”一週間サイフ”で楽々お金が貯まる』

「お金を貯めたいけど、何をすればいいの?」「節約し始めたけど、家計簿をつけるのが面倒くさい」
このように感じている方には、今回紹介する書籍『”一週間サイフ”で楽々お金が貯まる』がおすすめだ。
書くことによる”見える化”ではなく、サイフを使って持ち歩くお金の量を制限することで、”見える化”を図っている。

書籍内容

STEP1 「食費専用」サイフを用意する

STEP1では、「食費専用」の”1週間サイフ”を1つ用意することが推奨されている。”1週間サイフ”とは、1週間分の食費だけを入れておく財布のことで、使えるお金の量が目に見えてわかるため、無駄使いや衝動買いを防止できるというものだ。この方法なら、意志の力で買うのを我慢することは必要なくなる。また、「なぜ食費の管理なのか?」というと、著者曰く「食費は生き方のうまさ、下手さを映す鏡(横山,2017,位置109/1289)」ということで、食費の改善から家計全体の改善につながることも多いということだった。なお「食費」の定義は各家庭によって異なるため、書籍内では、家族で話し合って決めるように言われている。

STEP2・STEP3・STEP4 食費専用”1週間サイフ”による家計改善方法

STEP2・STEP3・STEP4では、”1週間サイフ”でどのように家計を改善していくのかが示される。
STEP2では、レシートによる食費の管理を4週間行い、そこから1週間にの予算を決定する。ただし、コメやミネラルウォーターのように1か月に1度の頻度で購入するものは、別代金で考えることとしている。1週間分の食費の平均が割り出せたら、平均から2割引いた8割を予算とし、1週間過ごす。
次のSTEP3では、1週間予算の範囲で過ごす時に注意すること、節約の具体的方法が示される。特に注意してほしいのが、消費が目に見えないクレジットカードによる支払いは原則禁止となっている点。最近は、カードで支払うことが主流となってきているが、「節約のため」と割り切って食費だけでも現金を使うようにしてほしい。
最後のSTEP4では、食費を減らすためにすべき工夫が示される。このSTEPでは、”自炊”が一番安上がりであることが提示される。仕事終わりで疲れていると、自炊はなかなかする気になれないだろう。朝早く起るか、休日などに作り置きしておくなど対策を考え実践してほしい。他にも、買い物の回数を減らすことや宅配サービスの欠点なども示されている。

STEP5 改善例の提示

STEP5では、実際に食費を減らして家計が改善した事例が4つ紹介される。それぞれ「夫婦+子供3人」「夫婦+子供2人」「夫婦共働き」「単身者」の事例となっている。自分に一番近い状況の事例を読むことで、どのように家計が改善していくか、課題は何だったのか、がわかるようになっている。

STEP6 食費の管理から家計全体の管理へ

STEP6では、食費の見直し成功後、管理を家計に広げる方法が紹介される。家計を1ヵ月で管理すること、家計の支出を「固定費」と「流動費」にわけ、2つの費用をどうやって削るかが示される。「固定費」とは住宅費・駐車場代・通信費・生命保険料・教育費など毎月支払う定額の費用のこと、「流動費」とは食費・電気・ガス・水道など毎月支払い、量によって価格が変化する費用のこと。家計管理については、書籍に「固定・流動バランスシート」がついているので、シートを使いながら、家計の費用の内どの費用が削れるかを明らかにしてほしい。

STEP7 お金を貯めるコツ

STEP7では、お金を貯めるコツが示される。家計のことなので、月に1回家族会議を行い、家族で節約の目標や、目標達成のためにやるべきこと、家計の現状を共有することが有効とされている。また、家計を「消費・浪費・投資」の3つに分けて考えることも示される。家計を「消費・浪費・投資」に分けて考える手法は著者の別の書籍『はじめての3000円投資生活』でも、示されているもので、内訳や使い方も同様である。投資の分で株式や国債を買うことが勧められているので、投資を始めたい方は、『はじめての3000円投資生活』も参考にしてもらいたい。
https://lotus-hasu.hatenablog.com/entry/2018/11/21/231413lotus-hasu.hatenablog.com
また最後に「CASE STUDY」として、7つの成功例が示されている。支出を食費、住宅費、生命保険料のように分類されており、何をしたことにより支出が減少したのかも記されているので、節約の際の参考になるだろう。

”1週間サイフ”の長所・短所

”1週間サイフ”はお金を”見える化”、節約する手段として、大変優秀なものである。
家計簿もお金の流れを”見える化”する手段としては有効なのだが、「毎日収支を記録し続けなければならない」という高いハードルがある。だが、”1週間サイフ”は、現金で”見える化”するため、記録の必要がない。また、お金の量が制限されるので、節約を強制させる効果もある。管理用に入れ口の多いサイフを購入する必要があるが、節約した分で初期投資は回収できるはずである。
問題があるとすれば、クレジットカードが使えないということだろう。STEP3でも述べたが、現金以外での支払いが主流になりつつある。現金以外での支払い方法をしない選択をしなければならないのは、結構大変なものである。
解決策としては「Money Forward」のような銀行口座やカードと連携できるサービスを使って管理することである。銀行口座の残高が使うたびに減っていくことが、目に見えるので自分がどのくらい使っているか確認するには役に立つ。
現金による制限とサービスによる資金の管理、2つをうまく組み合わせることで削減すべき支出が見えてくる。節約をしたい方は、2つの技術を使ってもらいたい。

やりたいことで生きていく『自分だけの「絶対領域」の作り方』

以前紹介した『自分の才能の見つけ方』では、自分が心からやりたいことの中に才能があることが示された。しかし、自分の才能に気づいても、今やっている仕事と一致しないこともあるだろう。そのような時は、規模を小さくそして早くビジネスを始めてしまえばいい。そのように主張しているのが、今回紹介する『自分だけの「絶対領域」の作り方』である。会社に頼らない生き方や、小規模ビジネスを始める際の心構えがわかる書籍となっている。

書籍内容

第1章 僕はこうして会社に頼らない生き方を作ってきた

第1章では、著者自身がどのように会社に依存しない生き方を始めることができたのかが示される。「会社は大きくすべき」「雇われないと生きていけない」という誰もが当たり前と思ってしている選択と著者がどのように決別してきたかがわかる。

第2章 「やりたいことでは食べていけない」は嘘である理由

第2章では、著者が提唱する一つの仕事を軸に、関連するほかの仕事へと派生させる「マルチプルワーク」についての説明がなされる。ここでは、「一つの仕事にこだわりすぎない」ことが示されている。また、劣等感を使ってビジネスができることも示されている。

第3章 人生を複線化するお金と時間の仕組み

第3章では、ビジネスを立ち上げる際の心構えga
示される。ここで示される心構えはスモールスタート、クイックスタートというもので、とにかく始めてみるというもの。最初から整った事業ではなく、失敗に耐えれるような規模でどんどんビジネスを行っていくことが勧められている。

第4章 ビジネスを立ち上げ自動化するまでにすべきこと

第4章では、実際にビジネスを立ち上げる際に必要となることが示される。コンセプトの設定、顧客を決める、知らない業界には潜入してパクることなどが示されている。なお、この章では、著者自身が立ち上げたボイストレーニングスクールの実例に沿って、ビジネス立ち上げに必要なことが示されている。似たようなビジネスを始めようと思っている人には参考にしてほしい章になっている。

第5章 ライフスタイルを軽量化する

第5章では、生き方を変えるために、職場ですべきことや人生の軽量化について著者の意見が示される。ビジネスを始める前に、会社を徹底的に使うことや所有についての著者の考えがわかる。

自分に目覚めよう『自分の才能の見つけ方』

「才能とはなんだろう?」 「自分には才能があるのだろうか?」

これら問いに答えてくれるのが、今回紹介する書籍『自分の才能の見つけ方』である。

この書籍では才能の定義はもちろん、才能によって引き起こされる悲劇といったほかの関連書籍では、取り扱われていない才能のネガティブな面の紹介まで、才能と関連する事項が幅広く取り扱われている。

書籍内容

第1章では、才能が消えてしまった理由が明かされる。才能とは特別なものではなく誰もが持っているものなのに、それに気づかずに生きてしまっている人が多いこと、才能はなぜ見えなくなってしまうのかがわかる章である。

第2章 才能とは何か

第3章 あなたの運命を決める「才能の原型」とは?

第4章 ネガティブな感情を使って才能を見つける方法

第5章 才能のダークサイド

第6章 あなたの才能の育て方

『ぼくたちは習慣で、できている』との比較 

今回紹介した書籍では才能を「誰もが持っており、感情で気づくもの」としている。

以前紹介した『ぼくたちは習慣で、できている』では才能を「継続した結果、身に着けたスキルや能力」としている。

『自分の才能を取り戻そう』で取り扱われている才能は「すでに誰もが持っているもの」であり、『ぼくたちは習慣で、できている』で取り扱われている才能は「過去の行動の結果得られたもの」である。同じ言葉のはずなのに、全く違う考え方が出てくるのは、「才能」という言葉の曖昧さからだろう。

だが、二つの書籍には共通点もある。それは才能とは特別なものではないということである。多くの人は才能は選ばれた人のものと考えがちだ。しかし、どんなにくだらないと思えることでも、ほかの人よりうまくできるならそれは才能なのだ。これらの書籍は、才能という言葉をより身近なものにしてくれる。ぜひ、才能を特別なものと考えるのをやめ、自分の才能を発揮できるようにしてほしい。

(『ぼくたちは習慣で、できている』では、「習得するスピード」を「センス」と呼んでおり、「センス」が『自分の才能の見つけ方』で「才能」と呼ばれているものに当たるのかもしれない)

投資への第一歩『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください』

 「お金は銀行に預けているだけで大丈夫なのだろうか?」

「リスクを取らずにお金を増やす方法はないだろうか?」このように考えている人に参考にしてほしいのが、今回紹介する書籍『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください』である。ある程度貯金のある社会人の方が、比較的安全に資産を増やす方法がいくつか紹介されている。

書籍内容

 

Chapter1 お金を安全に持っておく編

 Chapter1では、お金を安全に持っておく方法が示される。書籍内では、ネット証券で国債を買う方法を推奨している。国債は国が発行している借金なので、銀行よりもつぶれるリスクが低い。そのため安全にお金を増やすことができると説明されている。

Chapter2 ちょっとリスクを取って運用する編

 Chapter2では、お金を増やす方法が示される。書籍内では、投資信託金融商品を買うことが勧められている。また、買うべき金融商品も示されている。

Chapter3 お金を使う編

 Chapter3では、お金の使い方が示される。家を買うべきか、医療保険・生命保険などには入っておくべきかのような社会人ならだれもが持っているような疑問が取り上げられている。

Chapter4 トクする制度を使って実際に運用してみる編

 Chapter4では、主にNISAの解説がなされている。NISAとは、一定額までなら、投資で得た成果が非課税になる制度のことである。なぜこのような制度が登場したかも、示されている。

Chapter5 年金と確定拠出年金

 Chapter5では、年金の話題が扱われている。年金と聞くと、あまりいいイメージはないだろうが、確定拠出年金という年金の個人運用制度が解説されている。よく読むことで、年金への不安を払拭できる。

類書との比較

お金の増やし方についての本には他に『はじめての人のための3000円投資生活』がある。

 勧めている金融商品や銀行に対する意見は一致している。また、どちらの書籍でもネット証券に口座を開き、国債投資信託を買うことを勧めている。異なる点は、投資方法についての部分だ。『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください』では、金融商品を一括で買うことを勧めており『はじめての人のための3000円投資生活』では、月3000円の積み立て投資を勧めている。この違いは、一度に投資できる額の違いから来るものだろう。『難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください』はすでにまとまった貯金のある人が、安全にお金を増やす方法を示しており、『はじめての人のための3000円投資生活』では、貯金の額が少ない人が投資を始める方法を示している。自分の現状に合った書籍を選び、投資への考え方を変えていこう。